2023年2月24日
64チタンの切削加工はエースにお任せください!
64チタンを切削加工し、製品化されたものはステンレスやアルミニウムと同様に、日常生活でよく使用されています。
例えばアクセサリー、医療機器、工業製品等、多岐にわたります。
そして64チタンを製品化するには当然加工が必要であり、様々な方法で加工されます。
その中の代表的な加工方法として「切削加工」が挙げられます。
金属加工業者であるエースでは、切削加工が難しいといわれている64チタンの切削加工のご依頼を承っております。
切削加工とは文字通り、金属を削ったり、穴を開けるなどして形成する加工方法です。
ただ、64チタンはその性質から切削加工が難しいといわれており、対応していない業者に依頼すると断られることもあります。
ではなぜ難しいといわれるのか、分かりやすく解説していきます。
64チタン合金はなぜ切削加工が難しいといわれるのか
64チタン合金は切削加工が難しいといわれている難削材です。
ここでは切削加工の難しさについてご説明する前に、まずは64チタンの特性をご紹介します。
【64チタンの特性】
- 融点が高い(1540~1650℃)
- 比重が低い(鉄の約60%)
- 熱伝導率が小さい(ステンレスと同等)
- ヤング率が小さい(変形し易い)
- 焼きつき性(焼きつき易い)
- 化学的活性(酸素や窒素に影響を受けやすい)
比重が低いため切削性自体は良いのですが、その他の特性は加工する際に影響を及ぼすため、切削の難易度が高くなってしまうのです。
特に、融点・熱伝導率・ヤング率・焼きつき性・化学的活性といった特性が切削加工を難しくさせる要因です。
発火しやすい
チタンは化学的活性があり可燃性が高いという特性があります。
チタンを切削加工すると切削くずが発生しますが、その切削くずが発火する可能性があるのです。
発火の一番の要因は、切削加工で生まれた熱(酸化)です。
これにより、チタンに含まれる成分が自然発火点に到達してしまい、火災を引き起こします。
もし火災となれば水で消火するイメージがあると思いますが、64チタンの切削くずが発火しても水をかけてはいけません。
なぜなら水素爆発を引き起こしてしまうからです。
水での消火は絶対にせず、乾燥した砂や、金属火災用の消火剤で消火する必要があります。
また、切削くずに火がつくと一気に燃焼してしまいますので、周囲の火器類にも注意が必要です。
特に、溶接やグラインダーの火花が切削くずに飛び散らないよう注意が必要です。
当社は64チタンの切削加工時の取り扱いに関して、十分理解がありますのでご安心ください。
薄いと変形・ひび割れしやすい
チタンはヤング率が小さいため、切削加工すると変形・ひび割れしやすい性質があります。
特に薄いチタンを切削加工する場合は振動によりびびりが生じたり、大きく変形することがあります。
切削時の振動は加工精度の低下(変形、ひび割れ等)や、更には生産性の低下に繋がります。
また製品のみならず、振動により工具の折損や、機械の破損にも繋がるおそれがあります。
原因と致しましては、適切な工具(長さ、刃の数等)や機械の剛性不足等が考えられます。
このような切削加工に対応していない業者では依頼を断られることもあります。
エースでは全国に300社を超える工場と協力関係にありますので、他社で断られたというご依頼でもお受けできる可能性があります。
まずはお気軽にご相談ください。
工具の摩耗が激しい
チタンは切削速度が増すことで熱が発生するため、切削部の温度が上昇します。
化学的に活性であるチタンは、温度が上昇することで活性度が増し、摩耗を促進してしまうのです。
また、切削加工時には切りくずが出ますが、これが刃先に加わる切削抵抗の変動を大きくしてしまいます。
これにより、刃先が欠けてしまったり、摩耗しやすくなるのです。
対策としては、切削速度を低く保ったり切削油を使用するなどして、切削温度と切削抵抗を低く抑える事で工具の摩耗を抑えます。
64チタンの用途と使用メリット
64チタンの大きなメリットとして、延性、靭性、高強度が挙げられます。
弱点としては加工性があまり良くないという点があります。
また純チタンに比べ、引張強さが1.7倍以上、耐力3.8倍以上を有している事から、医療用のASTM規格にも対応しています。
そのため、医療用機器(インプラント、人工骨など)、航空機、宇宙産業、ゴルフクラブヘッド、ボルトなど、身近な製品に幅広く使用されております。
ちなみにですが、チタンは金属アレルギーとなるイオンの発生が少ない事から、人体にも優しい素材として認識されている方も多いでしょう。
しかし64チタンは、チタン合金といわれる金属を混ぜ合わせたものです。
そのため、金属アレルギーに配慮する場合は64チタンではなく純チタンが使用されます。
※金属アレルギーに関しましては文献より参照しておりますので、アレルギー対応の保障は致しかねます。アレルギー対応素材につきまして詳細は別途お調べください。
64チタンの切削加工事例をご紹介
64チタンの切削加工の事例をご紹介します。
エースでは、これまでに64チタンを使用した航空機部品や熱交換器などを製作しております。
事例の詳細につきましては守秘義務など徹底しておりますので、こちらでご紹介することができません。
ご依頼を考えている方は、お問い合わせいただければ加工についてご相談をお受けしますので、お気軽にご連絡ください。
64チタンの切削加工の事例をお見せすることはできませんが、ご参考に異なる材質の切削加工事例をご紹介します。
【切削加工の事例】
- 製作内容:シャフト
- 材質:SCM35
- 加工方法:NC旋盤、NCフライス、ボブ盤
ご紹介した事例の材料は異なりますが、当社は上記のような各種治具や専用機械部品の切削加工に対応しております。
創業から49年、金属部品や治具など多数の製作実績がございますのでご安心ください。
※チタンは高級素材のため、大きなサイズや複雑な形状の場合はご相談時にお申し付けください。
64チタンなどの難削材の切削加工のご依頼承ります
64チタンなどの難削材に対応できる業者をお探しの方は、ぜひエースへご依頼ください。
業界を知り尽くしたスタッフがご対応致しますので、ご不明な点や不安に思っていることなどをお気軽にご相談ください。
今回は64チタンの切削加工についてピックアップしましたが、その他にもさまざまな加工・製作を行っております。
気になる方は他の記事もあわせて御覧ください。
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