2023年9月15日
C2801のフライス加工はエースにご用命ください
C2801のフライス加工は、金属加工のエースにお任せください。
銅は高級材であり銅が持つ特性から、加工の失敗を恐れて依頼を断る加工会社もあるようです。
C2801に限らず、銅は取り扱いに不備があると、変色や錆、製品不良などの不具合が発生する場合もあります。
フライス加工などの切削をはじめ、加工をする場合にはC2801の材質をよく理解し、ポイントを押さえた加工をすることをおすすめいたします。
今回は、銅合金「C2801」の特性や一般的な用途、そしてフライス加工をする場合のポイントについてご紹介します。
モノづくりのご参考に、是非ご覧ください。
そして、C2801をはじめ、銅を使ったモノ作りでお困りのことがありましたら、お気軽に当社にご相談ください。
C2801とは?【特性・用途】
C2801の特性や用途についてご紹介します。
C2801は、黄銅3種として広く知られる銅合金(真鍮)です。(別名:六四黄銅)
銅と亜鉛で構成されており、成分の割合は銅の含有量が約60%、亜鉛が約40%となっています。
この成分比率によって様々な特性がある事から、C2801は多岐にわたる用途での利用が可能となっています。
加工性にも優れ、特に熱間加工性に優れているため、溶接やめっきといった熱を必要とする加工技術に適しています。
特長や成分、用途について詳しく解説しましょう。
特長について
C2801の特長は以下の通りです。
- 比較的安価である
- 熱間加工性、展延性に優れている
- 電気伝導性が高い
C2801は四角い形状で流通しており、他の銅合金と比較すると流通性が良く安価なため、よく使われている材料です。
加工性がよく、熱間加工性が良い他、溶接やめっきなどにも適しています。
展延性に優れているため、圧縮する力や引っ張る力を加えたとき、破損せず、柔軟に変形する特性があるため、ローラーで薄く伸ばす等の加工が可能です。
銅も亜鉛も電気伝導性が高いので、強電発電所などでも利用されています。
優秀なC2801ですが、数多くのメリットがある一方でデメリットもあります。
- 傷つきやすく、酸化しやすい
- 置割れの可能性
C2801に限らず、銅は酸化しやすいため、取り扱う際には注意が必要です。
空気中では徐々に酸化し、黒く変色します。
銅と亜鉛の合金のため水分に弱く、素手で触って手垢や汗がつくと変色や錆が進行します。
また、傷がつきやすいので、加工時だけでなく前後にも注意が必要です。
尚、銅全体に共通することですが、切削時にバリが出やすい点もデメリットのひとつです。
また、製造の過程によっては置割れが発生する可能性があるので注意しましょう。
C2801の成分
C2801の主な成分は以下の通りです。
銅(Cu) | 亜鉛(Zn) | |
C2801 | 59.0~62.0% | 残部(約40%程度) |
上記の通り、主な成分は、銅と亜鉛です。
銅が多く含まれているため良好な通電性や熱伝導性を持ち、亜鉛の添加によって加工性や耐腐食性が向上しています。
C2801(C2801P)の詳しい成分について、こちらの記事でもご紹介しています。
ぜひこちらもご覧ください。
C2801Pの材質、成分、特徴を解説!黄銅は加工性が高い材料です
用途
C2801は安価で流通性がいい為、広い用途で利用されています。
機械部品 | 加工性が優れている為、様々な機械部品で利用されています。 |
電子部品 | 通電性や加工性を活かし、コネクタや端子、スイッチなどの電子部品や接触部の製造に適しているので広く利用されています。 |
装飾品、建築材料 | 家具の取手、装飾品などの装飾用途の物やネームプレートなどの日用品でも利用されています。 |
楽器 | 金管楽器や、一部の木管楽器の部品にも利用されています。 |
柔らかい材質なので、傷をつけたくないワークを機械に固定する際、クッションとして使用されることもあります。
C2801のフライス加工について
C2801のフライス加工について解説いたします。
フライス加工とは、テーブルに材料を固定して回転する切削工具を使用して材料を削る方法です。
フライス加工では、平面切削、側面切削、段加工、溝加工の4つの加工を行うことができ、精密な部品や複雑な形状の製造に適しています。
C2801は比較的取り扱いやすい材質でありますが、フライス加工のような切削をする際には注意が必要な素材です。
C2801をはじめとした銅の切削加工(マシニング・フライス・旋盤・研削)を発注する場合は、銅の取り扱い実績があり、慣れている加工会社に相談をすると良いでしょう。
銅は基本的に高級材のため、加工会社によっては断られてしまう可能性のある材料です。
当社、エースは取り扱いの経験や実績があるため、加工会社でお困りでしたらお気軽にご相談ください。
フライス加工のポイント
C2801をフライス加工をする際のポイントは以下の通りです。
1.適切な工具の選択
刃先が鋭利なフライスを使用するとフライスの刃先が欠けてしまう可能性があります。
刃先が鈍角なものを選択し、フライス加工をするようにしましょう。
また、工具の速度や切り込み量などの条件を適切に設定することが重要です。
2.切削油について
基本的にはドライ加工もできますが、構成刃先が起こる可能性があるため、その際にはすくい角の工夫をする必要があります。
構成刃先が発生すると加工ができなくなるため、切削油の使用を検討すると良いでしょう。
切削油を使用する場合は、水分による変色に注意し、銅を変色させるような添加剤を含んでいないものを使用してください。
(加工会社によって、アルミや銅の加工の場合、揮発性の切削油を選択する場合もあるようです。)
3.汚れ・水分による変色に注意
フライス加工以外でも、銅に油や汚れ、水分が付着すると変色の原因となります。
フライス加工後に水で洗う場合は、水分が製品に残らないように気をつけましょう。
また、前述しましたが銅は傷がつきやすい素材なので、フライス加工時はもちろん、フライス加工前後、検査、搬送時には注意が必要です。
傷や変色を防ぐ方法として、SPVを切削する表面に張り付ける方法もあります。
また、これらの注意点の他にも、電子部品などを用途とした加工の依頼の場合、削った跡(削りマーク)が指定されている場合もあります。
このような用途の場合は、削りマークに指定があるかどうかの確認をすると良いでしょう。
エースはあらゆる材質の加工に対応!一貫生産にて承ります!
エースは銅(C2801等)のフライス加工だけでなく、アルミニウム・ステンレス・チタン・樹脂など多様な材質への加工にも一貫生産にて対応いたします。
当社の一貫生産の強みは、自社の技術力や設備だけでなく、協力会社との連携もあります。
全国300社以上の工場とパートナー関係にあり、当社ではそれぞれの工場の得意分野を把握しています。
ご依頼の加工が得意な工場を当社でコーディネートするため、高品質な製品を短納期での提供が可能です。
また、各工程ごとに当社に持ち帰り、自社で検査をいたしますので、品質の確認はもちろん、確実な納期にて納品いたします。
当社の一貫生産の体制は、品質、効率、コストの三つの要素をバランス良く取り入れているため、お客様にご満足いただき、信頼してお任せいただいております。
当社の一貫生産について、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
是非ご覧ください。
金属加工の一貫生産はエースにご相談を!高品質・短納期で製品をお届けします
また、部品の使用用途を教えていただければ、形状、材質、表面処理等の提案も積極的に行っております。
長年のモノづくり経験を活かし、製品の品質向上や課題解決のための最適な方法をご提案します。
何かご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
C2801のフライス加工における実績
当社、エースではC2801(銅)のフライス加工において、以下の実績があります。
- 旋盤の爪
- 治具(傷つけ防止、保護を目的に銅を使用)
- ブスバー(電極)
様々なご依頼を頂きますが、最も多くご依頼を頂くのは治具関連です。
材質が柔らかいワークだと、傷がついてしまう恐れがあるため、固定治具に柔らかな銅を使用します。
当社、エースでは傷がつきやすい材質、掴みにくい形状などのワークをしっかりと機械に固定できる治具の設計、製造も承っております。
その他、C2801を使ったモノ作りで何かお困りのことがありましたら、当社にお気軽にご相談ください。
C2801フライス加工のご依頼はエースへ
C2801のフライス加工についてご紹介いたしました。
C2801は、その特性から多くの産業で利用されています。
エースはC2801のフライス加工においても高い技術力を持ち、お客様の要望に応じた最適な加工を実現します。
また、モノづくりの専門知識が豊富な営業スタッフが、お客様の図面を読み取り、ご要望や用途に最適な加工方法や材質をご提案する事も可能です。(VA提案)
C2801のフライス加工のご相談は、品質と納期を重視する当社に是非お任せください!
※大型のサイズや特殊な形状の場合は、別途ご相談ください。
【お問い合わせ先】
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