NEWS

S45Cの切削加工のポイントとは?素材の特徴や他の鋼材との違いについて解説

2023年6月13日

S45Cの切削加工、材質について解説します

S45Cの切削加工は東京都大田区の金属加工会社、エースにお任せください!

S45Cは最も汎用的な鉄鋼材のひとつです。

よく扱われている素材ですが、業者選定する際には、S45Cの材質について熟知しており、S45Cの切削を得意としている会社を選ぶことが重要です。

高品質な製品を確実な納期でお求めでしたら、S45Cの切削加工を得意としている工場を選ぶと良いでしょう。

s45c 切削

当社、エースは自社で切削に対応した工場を所有しているほか、全国300以上の加工会社と協力関係にあるため、S45Cの切削加工はもちろん、あらゆる材質、加工に対応しております。

全国の得意な工場を把握しているため、高品質はもちろん、短納期も実現!

全加工の発注から品質検査までお任せいただける一貫生産にも対応しておりますので、お困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

今回は、S45Cの材質について、そして切削加工のポイントについて解説いたします。

モノ作りの際の確認、参考として是非ご覧ください。

 

S45Cとは?

S45Cとは、機械構造用炭素鋼(SC材)の一種であり、低~中炭素鋼(炭素の含有量が0.1-0.6%)に分類されます。

SC材は高い強度を持ち、熱処理によって性質を変化させることも可能です。

そのため、機械部品をはじめ、強度が求められる部品に広く使用されています。

SC材には様々な種類がありますが、S45CはSC材の中でも最も流通量が多く、よく使われている素材です。

ここではS45Cの特性や一般的な用途、その他の炭素鋼としてSS材との違いを紹介いたします。

s45c 切削

S45Cは一般的な機械構造用炭素鋼

S45Cは前述した通り、一般的な機械構造に使用されている炭素鋼の一種です。

JIS規格で定められた素材で、『S』は『Steel』、『C』は『Carbon』を表しており、間に挟まれている『45』は炭素含有量が『0.45%』であることを示しています。

S45Cは優れた切削性(研削性)を持ち、熱処理によって強度(硬度)を向上させることができます。

丸棒の形状が主に流通していますが、業者によってさまざまな形状とサイズで販売されています。

S45Cは比較的低コストで入手できる素材であるため、硬度が必要なシーンによく選ばれています。

S45Cの詳しい材質について、以下の記事で紹介しています。

こちらもぜひご覧ください。

材質S45Cとは?密度や硬さなど特徴や用途をまとめてご紹介

 

S45Cの用途

S45Cは幅広い用途で使われており、以下のような分野で活用されています。

自動車用部品 エンジン部品、トランスミッション、サスペンション、ブレーキ部品
機械部品 歯車、軸、シャフト、ボルト、ナット
治具や工具 金型、成形工具、刃物、ダイス

上記の他にも、強度、耐久性、加工性とバランスの良い素材であることから、家電製品や建築でも使われており、多岐にわたる分野で使用されている素材と言えるでしょう。

当社でもS45Cの切削加工のご依頼を多く頂いております。

VA提案、VE提案も行っておりますので、用途に関するご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。

 

S50CとSS材(SS400等)との違い

S45C、S50C、SS材はいずれも一般的な炭素鋼ですが、どのような違いがあるのでしょうか。

S50CはS45Cと同様、SC材の一種です。

S45Cとの主な違いとして、S50Cの方が炭素含有量が多い点と、一般的に流通している材質の形状が挙げられます。

S45Cは丸棒、線材、ミガキ材で流通しているケースが多いですが、S50Cは板材が一般的です。

一方、SS材は低炭素鋼の一種であり、最も汎用的なSS400は炭素含有量が約0.15から0.2%程度含んでいる場合が多いようです。

SS400と比較すると、S45Cは炭素含有量が0.45%前後となり、より高い強度を持っています。

強度が求められる場合はS45Cを選定するとよいでしょう。

熱処理が不要で強度を求めない場合は、より安価なSS400の使用も検討することをおすすめします。

炭素含有量の違いにより、それぞれの材料は異なる特性を持ち、用途に応じて使い分けられます。

一般的には、熱処理が必要な場合にはS45Cを使用し、不要な場合にはSS材が選ばれます。

 

S45Cを切削加工するときのポイント

S45Cの切削加工を行う際には、どのような点に留意すると良いのでしょうか。

S45Cは切削性が良いため、一般的に加工がしやすい金属と言えます。

適切な切削加工を行うことで、工具の摩耗を抑えつつ効率的な加工が可能です。

また、S45Cは主成分が鉄であり、使用環境によって腐食が進行し性能低下が懸念されます。

そのため切削加工を行う際には使用用途に適した防錆油を用いることも重要です。

ここでは切削加工を行うときのポイントについて紹介いたします。

s45c 切削

加工条件の設定

過剰な負担を工具に与えることを防ぎ、切削精度をあげるためには加工条件の設定が重要です。

切削速度、回転速度や送り速度、切り込み量など、加工に対し適切な条件を設定しましょう。

適切な加工条件によって、工具の摩耗や精度の向上だけでなく、加工時間が短縮されるため、生産性の向上も可能です。

当社では経験豊富な技術者が在籍しておりますので、最適な加工条件にて加工いたします。

s45c 切削

加工条件の設定の他にも「加工内容に素材が適しているかどうか」という点も大切です。

例えば、薄い形状のSS400を切削するとき、切削時に発生する熱で反ってしまうことがあります。

このような場合、図面ではSS400を指定されていても、成分が安定しているS45Cの方が適している事もあります。

材質の変更が可能な場合に限られますが、反りが出ないように加工したい場合や、精度を求める場合は、素材を検討すると良いでしょう。

エースでは使用用途や加工内容に適した材質のご提案も可能です。

高精度、高品質の加工をご要望がありましたら、是非当社にご相談ください!

 

よく切れる切削工具を使用

S45Cは硬いため、切削加工を行う際には切れ味の良い工具を選びましょう。

適切な工具を選択することで工具の寿命が長くなり、結果的にトータルの費用を抑える役割も果たします。

s45c 切削

また、S45Cは切削加工の際に表面光沢を出しにくい材質です。

そのため主成分に炭化チタン、結合剤にニッケルが使用されているサーメット工具を用いることで、材料表面に工具の成分が溶着することなく光沢面を作り出すことが可能です。

また、大量に切削をする場合にはチップが交換できる刃物を選ぶこともおすすめです。

交換するのでその分コストが発生しますが、常に良い刃の状態で切削できるので、効率よく作業が行えます。

また、工具メーカーのカタログには切削条件の例が記載されていますので、参考にされることもおすすめします。

 

切削油で防錆、工具の摩耗を抑制

S45Cは主成分が鉄のため、空気中の酸素や水の影響で錆が発生し機能低下が懸念されます。

そのため防錆油によって切削加工などの処理を行う前に表面に薄い保護膜を形成し錆の発生を遅らせることができます。

また、潤滑作用によって切削抵抗が減少し、工具の摩耗も抑制できるほか、工具とワークを冷却する事でワークの寸法精度の向上、切りくずを取り除くなどの効果も得られます。

高速で切削する場合は水溶性切削油が選ばれることが多いようです。

切削油は様々なタイプがありますが、以下のポイントを見て、総合的に選択すると良いでしょう。

  • 切削加工の改善効果
  • 作業効率化
  • 環境や法的規制(消防法、労働安全衛生法)への配慮
  • 価格

また、切削油の他にもエアーなど他の冷却方法があります。

より良いモノづくりのために、他の方法を調べてみることもおすすめいたします。

 

S45Cの切削は当社にお任せ!高度な加工技術や提案力でお客様の課題を解決します

S45Cの切削加工は当社、エースにお任せください!

薄物や変形しやすい加工など、難易度の高いS45Cの加工も、長年の経験から高精度加工をいたします。

s45c 切削 事例

s45c 切削 事例

※画像上は平歯車、下はスプラインシャフトの加工事例です。(どちらもS45C)

今回ご紹介したS45Cはもちろん、難削材にも対応しておりますので、モノづくりの事でお困りでしたらお気軽にご相談ください。

また、S45Cの加工がどうしても難しく、違う方法を検討しなければならない場合は、形状や使用用途に合わせた材質や、解決方法のご提案もいたします。

当社は長年にわたって高品質な製品を確実な納期で製造してまいりました。

その結果、多くのお客様から「困ったらエースに相談すれば大丈夫!」というお言葉を頂けるようになりました。

お客様の課題を解決するため、技術と設備、そして全国の協力会社とのネットワークを駆使し、最高品質の製品を製造いたします。

品質はもちろん、納期の遵守も徹底して行っておりますので、お客様の期待をいつも以上に超えられるよう、日々努力しております。

豊富な経験と高い技術力、提案力を持ち合わせ、お客様のあらゆるニーズに応えることができます。

当社の専門知識と技術力を活かし、お客様のモノ作りをサポートいたします!

【お問い合わせ先】
電話:03-3790-5500
FAX:03-3790-5560
お問い合わせフォームはこちら

※利用者が当サイトの情報を用いて行う一切の行為について、株式会社エースは責任を負うものではありません。