2023年5月31日
アルミの平面研磨加工とは?
アルミの加工方法の一種に平面研磨があります。
平面研磨は、砥石を高速回転させてワークの表面を滑らかにする加工方法です。
似たような用語に平面研削がありますが、これも研磨の一種で主にワークの面精度を上げるために行われます。
エースは平面研磨・平面研削の他に、その前後に必要となる工程のご依頼をご一括で承ります。
例えば材料の成形や穴あけ、アルマイト処理など、平面研磨以外にも必要となる工程がございましたらご相談ください。
アルミプレートや部品を高精度に仕上げます
アルミプレートやアルミ製の部品などには、高い精度が求められるケースがあります。
近年、アルミはその軽さが注目され、様々な金属部品の代替え素材として選ばれています。
そのため、アルミに平面研磨や平面研削を行うことが増えてきているのです。
ただしアルミの研削加工は業者によって断られることがあります。
なぜならアルミは電気が流れやすい性質があるからです。
研削盤は湿式で、水を流したり、水溶性の切削油を使用します。
その中に不純物があると、イオン効果により電気が流れ、錆が発生してしまうのです。
これを防ぐためには、通常循環して使用する水や切削油を入れ替えたり、機械を洗浄しなければなりません。
このようなことから、アルミの研削を断る業者もいるのです。
また、研削盤は通常磁石で固定して加工しますが、アルミには磁性がありません。
挟み込んで加工することも可能ですが、そうするとたわんでしまい、精度に影響を及ぼしてしまいます。
もしこういった理由から他社で断られたという方はエースへお問い合わせください。
ここからは一例として、どういったものに平面研磨や平面研削が必要となるのかをご紹介します。
検査・測定などに使用される治具や部品
検査・測定に使用される部品や治具は特に高い精度が求められるため、仕上げに平面研磨や平面研削を行います。
エースでは検査に使用される検査治具などの製作のご依頼をよくいただきます。
検査治具は、成形品を固定するための台を指します。
一般的には、成形品の形状やサイズなどにあわせた専用の検査治具を使用します。
そのため別の製品を検査する際には、その製品専用の治具に交換しなければなりません。
このように、検査治具の設置などの作業効率を良くするために、軽量のアルミが採用されます。
ただ検査治具は前述した通り、高い精度が求められます。
切削加工でも精度は出せますが、穴が開いているとうねってしまうことがあります。
このような場合に平面研磨で精度を出していきます。
ここでは一例としてアルミ製の検査治具の加工をご紹介しましたが、この他にもアルミ製の部品やアルミプレートの平面研磨に対応しております。
切削加工から2次、3次加工、そして平面研磨などの仕上げまでまとめてご依頼が可能です。
実際にどのような加工が必要となるのか、先程の検査治具を例に工程の一部をご紹介します。
- ヒアリングにて仕様の決定
どこを計測するのかお伺いしたり、ワークをお借りし、計測器の治具の設計や測定箇所によって精度を決めます。 - 熱処理・研磨加工
経年変化を防ぐために行います。 - 黒アルマイト処理
乱反射防止のためのつや消しや指紋付着防止のために行います。 - 硬質クロムめっき
防錆のために行います。※アルミは錆にくいと言われていますが、錆びない材料ではありません。
上記の工程の中には、必要に応じて行われる工程もあります。
例えば黒アルマイト処理と硬質クロムめっきです。
この二つの加工は、用途にあわせてどちらかを行います。
例えば光学系の製品を製作する場合においては、乱反射を防ぐために黒アルマイト処理が行われます。
どの加工が必要となるのか、ヒアリングの段階でご相談いただけますと、ご依頼にあわせて適切な提案をいたします。
まずはお気軽にご相談ください。
アルミの平面研磨・平面研削に使用される機械や工具について
平面研磨は回転する円形テーブルにワークを置き、おもりを乗せて砥粒を混ぜた液を供給しながら加工します。
平面研削においては、平面研削盤という工作機械を使用して加工します。
研削盤は、アルミの表面にある凸凹を削ることができる機械です。
エースは平面研削盤(日立精機/CHL-B306NSP、三井ハイテック/MSG-250H1)を所持しております。
その他の設備・生産体制はこちら
平面研削盤には砥石の回転方向、テーブルの形状、動きによって種類があります。
平面研削盤の種類はこちら
また研削方法も砥石と被削材(アルミ)の動き方によって3つの種類に分けられます。
それぞれ用途やアルミの形状によって研削盤や研削方法を使い分けます。
アルミプレートや治具などを平面研磨で高精度に仕上げます
アルミプレートや治具など、精度を求める加工はエースにお任せください。
先程、平面研磨の事例としてご紹介したような、厳しい公差が求められる検査治具などの製作実績が豊富です。
アルミを加工して部品やユニットなどを製作する場合は、切削加工の他にアルマイト処理や今回解説した平面研磨など、複数の工程が必要になることがほとんどです。
エースは必要なアルミの加工をご一括で対応いたしますので、まずは下記のお問い合わせ先よりご連絡ください。
お見積り依頼や加工に関するご相談なども受け付けております。
【お問い合わせ先】
電話:03-3790-5500
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