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SS400の加工の種類と材料の特徴や性質、S45Cとの違いをご紹介します

2023年4月14日

SS400の加工の種類

SS400はさまざまな方法で加工されますが、主に製作物の形状・用途・コストなどを踏まえた上で、どのような加工が必要になるのかを検討します。

中にはSS400に適さない加工方法もあるので注意が必要です。

この記事では、大田区で金属加工全般に対応しているエースが、SS400の加工について解説します。

SS400は鉄の中で最も一般的な材料であるため、安価で手に入れやすいことを理由に選ぶケースもあります。

そのようなSS400の加工について、三つの方法(切削・溶接・表面処理・曲げ)をピックアップしてご紹介します。

 

切削加工

切削加工は工作機械を使用して材料を削ったり、穴を開ける加工方法です。

ss400 加工 切削

SS400は鉄の中でも切削性が高く、加工しやすい材料です。

なぜ切削しやすいのかというと、材料に含まれている炭素の量が少ないからです。

炭素量が多い素材であると、その分硬くなり切削性が悪くなります。

しかしSS400は、炭素量が少ないため切削しやすいのです。

【メリット】

  • 細かい寸法調整ができる
  • 複雑な形状の切削ができる
  • 精度の高い製品が作れる

【デメリット】

  • 形状によっては切削できない場合がある

このようなメリット・デメリットがありますので、高い精度を求めたり、複雑な形状にする場合にこの加工方法が採られます。

 

溶接加工

溶接は複数の材料を繋ぎ合わせる際に行われる加工方法です。

ss400 加工 溶接

SS400は材料の厚みが50mmを超えないものならば、溶接を行うのに問題はありません。

50mmを超えると溶接に影響を与えるため、厚みには注意が必要です。

【メリット】

  • ネジやボルトでつなぐよりも気密性が高い
  • ネジやボルトを使わない分、製品が軽くなる

【デメリット】

  • 解体が難しい
  • 寸法維持が難しい

ボルトで締めるか、溶接をするかお悩みの方はエースへご相談ください。

どちらにもメリット・デメリットがあるので、用途や使用環境によってどちらが良いかご提案いたします。

また、エースでは材料の手配から加工まで対応しておりますので、材料の入手からのご依頼もお待ちしております。

 

曲げ加工

曲げ加工は文字通り、SS400などの材料をを曲げる加工のことです。

曲げる方法は多様ですので、ここでは代表的な方法をいくつかご紹介します。

  • L曲げ・U曲げ・Z曲げ・・・それぞれ上から圧力を加えて、L字・U字・Z字に曲げる方法
  • O曲げ・・・上から圧力を加えて、円筒状にする方法
  • ヘミング曲げ・・・180度折り返す方法
  • ロール曲げ・・・回転ロールで曲面状に加工する方法

曲げ加工はその方法によって仕上がりが異なります。

例えばL曲げは、文字通りL字状に曲げるので曲げた部分が角になります。

しかしO曲げは角を作らずに円筒状に曲げるので、L曲げとは形状が大きく異なるのです。

そのため、ご希望の形状や寸法に合わせた曲げ加工を行うのが一般的です。

なお、SS400を曲げ加工した部品は構造物や柱、装置などに使用されます。

 

表面処理(めっき・研磨・研削)

表面処理にはさまざまな種類があります。

ここでは、SS400によく施されるめっき・研磨・研削について解説します。

金属へのめっきは以下の目的で行われます。

  • 外観を向上させる
  • 硬度、耐摩耗性を向上させる
  • 耐食性をつけて錆びを防ぐ

SS400は錆びやすい材料なので、耐食性をつけるためにめっきをすることが多いです。

次に研磨と研削は、表面の凹凸をなめらかにして、外観を美しくしたり、寸法精度をより良くする目的で行われます。

ss400 加工 平面研削

また、めっきのあとに研磨やミガキ加工を施すことで、耐摩耗性を高めることも可能です。

当社は材料手配から機械加工、表面処理、仕上げ処理まで承ります。

加工ごとに業者を探すのは大変ですが、エースでは多くの加工に対応しておりますので、一括でご依頼が可能です。

「こんな加工はできるかな」とお悩みでしたら、まずはお気軽にご相談ください。

なお、熱処理も表面処理の一つですが、SS400は熱処理には適していません。

なぜなら、炭素の含有量がおおよそ0.15〜0.2%前後と低く、充分な硬度を得られないからです。

表面処理の種類は数多くありますので、適切な方法を選択しましょう。

 

SS400の加工性や材料の特徴

SS400の加工性や材料の特徴について分かりやすく解説します。

SS400のSSは「Steel Structure」の頭文字で、SSとつく名前の材料は一般構造用圧延鋼材を指します。

材料名の後に続く数字は、材料の引張強さの最低値を表しています。

SS400には下記のような特徴があります。

  • 価格が安く手に入りやすい
  • 硬度が低く加工しやすい
  • 用途が広い(建築、船舶、自動車など)

SS400は鋼鉄系の材料の中では、耐熱性はあまり高くありません。

ただ汎用性が高く、安く手に入れやすいため、硬度など性質に問題がなければ材料候補として一番に挙げられます。

 

SS400のメリット・デメリット

SS400は一般的な鋼材で多種多様に使われていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか。

【SS400のメリット】

  • 流通量が多い
  • 価格が安い
  • 汎用性が高い
  • 材料の形状の種類が多い
  • 硬度が高すぎないため切削性がよい

このようなメリットがあることから、用途や使用環境に合っていれば選ばれやすいという理由も分かるのではないでしょうか。

しかし、メリットばかりではなくデメリットもあります。

【SS400のデメリット】

  • 炭素量が低く焼き入れができない
  • 錆びやすい

SS400は熱処理ができないため、それ以上の硬度が出せません。

ただ錆びに関しては、めっきなどの表面処理で防ぐことができます。

 

SS400とS45Cの違いについて

SS400とS45Cはどのような違いがあるのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

S45CはSS400と同様に汎用性が高く流通量が多い材料です。

ss400 s45c 平歯車

しかし、S45CにはSS400にはない特徴や性質があります。

  • 熱処理ができる
  • 硬度・強度が高い
  • 材料の成分の規定がある
  • 材料コストがSS400よりも高い
  • 溶接には適さない

こうして見ると、大きな違いがあることが分かります。

S45Cには炭素量が0.42〜0.48%含まれており、炭素量が多いほど材料は強く硬くなります。

しかし、強く硬いほど引張強さは弱くなってしまいます。

そのため、S45Cは主に機械の部品などに使用され、強度や硬さ、熱処理が必要な場面で使用します。

また、S45Cには炭素量がSS400より多く含まれているため、溶接には向いていません。

このような違いがあることから、熱処理をして硬度を向上させる必要がある場面ではS45Cを使用します。

特にそういったことが必要ない場合には、コストの低いSS400を使用するなどして使い分けます。

 

加工業者や材料選定に迷ったらエースへご相談ください

加工業者や材料の選定にお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

エースでは今回ご紹介しました、切削、溶接、表面処理、曲げ加工に対応しております。

加工範囲につきまして詳しくはこちら

一度のご依頼で必要な加工ができるため、作業効率も上がります。

また、各工程ごとにしっかりと検査を行いますので、品質につきましてもご安心ください。

その他、SS400の加工に関するご相談やご依頼、見積もりに関しましては下記お問い合わせ先よりご連絡ください。

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電話:03-3790-5500
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